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兄と妹の二人家族-p3

父母の遺してくれた家は2階に5部屋あり、1階はダイニングとキッチンを入れると6部屋有る結構大きな一軒家だった。その他に、トイレは1階と2階にあり、大きなバスルームが一階にあった。

敷地は100坪あり、この界隈でも大きな屋敷のひとつだった。

陽一は父の稼ぎが大きなものだった事に感心すると共に感謝した。
この大きな家に、今は陽一と美華の二人だけが暮らしている。

美華の引きこもりは10日が経過しても改善しなかった。その間、食事は一切口にしなかったが、幸い、陽一が用意したペットボトルの水が減っているので水分補給だけは出来ているようだった。

また、ベッドで寝た気配は無く、掛け布団はベッドの上で全く乱れていなかった。

〔このままだったら体を壊してしまう〕

陽一の心配は尋常ではなかった。父母が同時に亡くなったショックが美華の生きる気力を完全に奪い去っているように思えた。

〔美華に生きる気力を取り戻させる為にはどうしたら良いのだろう?
このままだったら、美華が死んでしまうかも・・・〕

陽一はせっつかれるような焦りに落ち着きを失っていた。

〔今日も美華が食事を摂らなかったら、明日は病院に連れて行き、点滴で栄養補給をして貰おう・・・〕

陽一は、そう決心して美華の部屋を訪ねたが美華の様子は全く同じだった。椅子に腰掛けたまま、机にうつ伏せていた。

「美華っ・・・・美華っ」

陽一が呼びかけると、美華は机の上で顔を横に向け陽一の方を見たが言葉は出なかった。目は虚ろだったが何かを訴えようとしているようにも見えた。

陽一には〔お兄ちゃん・・・苦しいよ・・・助けてお兄ちゃん〕と言っているように思えた。
が、何と言って慰めたら良いのか、元気付けたら良いのか、陽一には適当な言葉が思い浮かばなかった。

夕食に何度も誘ったが、相変わらず美華は@っ1階のダイニングには下りて来なかった。
陽一は、美華を心配しながら一人だけの食事を終えると、野菜ジュースに蜂蜜を垂らし、少し甘めのジュースに仕上げて美華の部屋に入った。
美華は変わらぬ姿勢のまま、椅子に腰掛け、机にうつ伏せていた。

「美華っ・・・・野菜ジュースだヨ。・・・少しでも口にしなヨ。」
「少し甘く作ったから・・・少しでも口にしてよ・・・」

陽一は暫く待ったが、美華はピクリとも動かなかった。
陽一は跪き、右手で美華の肩を抱いて少し揺すった。
美華が陽一の方に顔を向け、薄く目を開けたが、目には全く活力が感じられなかった。

「美華っ。少しジュースを飲みなヨ」

陽一が美華の体を起こし、左腕の中に美華の頭を抱えた。そして、美華の唇にジュースの入ったコップを宛がった。

ほんの少し美華はジュースを口にした。それは兄の気持に応える美香の精一杯の努力だった。
その後は陽一がコップを美華の唇に当てても、美華は飲もうとしなかった。

陽一は途方に暮れたが、元気を絞って
「美華っ。明日病院へ行こう・・・ナっ・・・」〕
「兄ちゃんが負ぶってでも連れて行くから・・・」

陽一の腕の中の美華の顔に少し戸惑いが見えたが、何も声には出さなかった。

〔美華から生きる気力が失せてしまっている・・・・このままでは美華は死んでしまう〕
陽一は恐怖感に襲われながら、明日は必ず医者へ連れて行こうと決心した。

「美華・・・。今日はベッドで寝ナ・・・こんな姿勢を何日も続けるのは体に毒だから・・・・」
「お兄ちゃんがベッドに移してあげるから・・・・そうしよう?」

陽一が美華の体を抱っこしようと、美華のお尻の下に右腕を入れ、その腕を太股のの方へ移そうとした時、かなり大きな湿り気を感じた。

腕を引き抜くと赤い血液の混じった液体が陽一の腕に付いていた。

「あっ」

陽一は声が出るほど驚いた。

〔これはっ・・何だ・・・・・・・〕
〔これが生理と言うものか・・・?間違いない・・・・〕

陽一が始めて経験する事で、何故か心臓が高鳴るのを覚えた。高鳴りの理由がハッキリとは分からなかったが、女の性に起因する事であるからだと思えた。

〔どうすれば良いのだ?・・・・〕

陽一は戸惑った。と、同時に生理の出血にも気付かないほど美華が打ちのめされている事に改めて驚いた。

〔このまま美華を寝かせる事はできないし・・・・それに、明日は病院に連れて行かなければならない〕

「美華っ・・・お風呂に入ろう?・・・」

陽一は意を決して美華を促した。
陽一の慌てた様子に、美華は自分に起っている事に気が付いた。

「お兄ちゃんがお風呂を沸かしてくるから・・・ネ?」

美華が小さく頷いたようにも見えたが、定かではなかった。

「お風呂に入るねっ」
「うん・・・」

陽一が念押しをすると、美華がか弱い声で応えた。

久しぶりに聞く美華の声だった。陽一は美華が反応してくれた事に嬉しく思った。それ以上に、美華に生きる気力が戻って来たような気がして、嬉しさがこみ上げてきた。

陽一は弾む足取りで風呂場に下りて行った。

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